中小企業SEOの予算配分|月3万円・10万円・30万円で何を優先する?

「検索からお客様を増やしたい。でも、月3万円で何ができるのだろう」。
SEOの見積もりを見ても、記事を増やすべきか、今あるページを直すべきか、迷いますよね。

SEOとは、検索した人に自社のページを見つけてもらいやすくする取り組みです。お店に置き換えると、探している人に看板を見つけてもらい、必要な売り場へ案内することに似ています。

ただ、人が来ていないお店と、人は来るのに商品説明が足りないお店では、直す場所が違います。ホームページも、予算を決める前に、どこでお客様が困っているかを見ることが出発点です。

この記事では、月3万円・10万円・30万円の配分例と、国内外の事例を紹介します。配分例は検討用のモデルです。実際の料金や成果、どの会社にも当てはまる最適な配分を示すものではありません。

目次

SEO予算は、記事を増やす以外の4つの目的に分ける

SEOの費用というと、記事を書く料金を思い浮かべるかもしれません。しかし、検索から相談につなげるには、今あるページを守ったり、更新できる仕組みを整えたりする作業も必要です。

専門メディアSearch Engine Journalは、SEOへの投資を「収益を得る」「既存の収益を守る」「土台を整える」「試して不明点を減らす」という目的に分けています。紹介された金額配分は仮定のモデルで、一般的な推奨比率ではありません。

Search Engine JournalによるSEO予算の考え方

中小企業なら、次の4つの作業に置き換えると考えやすくなります。

  1. お客様が判断できる情報を増やす。サービス内容、料金の考え方、対応範囲、事例などを整えます。
  2. 今の集客を守る。サイト移転、ページ削除、URL変更、古い情報、リンク切れによる取りこぼしを防ぎます。
  3. 更新と確認の土台を整える。数字の記録、更新方法、社内確認、検索エンジンがページを読める状態を整えます。
  4. 小さく試す。新しいテーマや説明方法を試し、次に費用を増やすか判断します。

お店でも、新しいチラシを作るだけでなく、古い値札の修正や受付の整備が必要ですよね。すべての作業に翌月の売上増だけを求めると、集客を支える土台が後回しになります。

一方で、何に役立ったかわからない作業を続けるのも避けたいところです。費用ごとに目的を決め、見直せる形で記録しましょう。

月3万円なら、社内で進めながら一つの不足を補う

月3万円を外部に使う場合は、すべてを任せるより、社内で進められる作業を残す考え方です。次の配分は、見積もりを検討するための例です。

  • 現状確認や改善の相談:10,000円
  • 既存ページの編集・修正支援:15,000円
  • 素材、作業環境、予備費:5,000円
  • 合計:30,000円

この料金で必ず依頼できるとは限りません。見積もりが合わなければ、一つの作業に絞る、月ごとに依頼内容を変えるなどの調整が必要です。

社内の人件費、税、初期設定費、サイトの保守料金は別に確認してください。方針づくり、取材、執筆、専門情報の確認、技術修正まで、月3万円ですべて外注できる前提にはしません。

まずは、何度も聞かれる質問を5つ集める

直近の問い合わせを見返し、繰り返し説明している質問を5つ書き出してみましょう。この「5つ」は、着手しやすくするための提案です。効果を保証する数字ではありません。

  • 何を依頼できるのか
  • どの地域まで対応できるのか
  • どんな条件で費用が変わるのか
  • 相談した後は、どのように進むのか

お店の受付で毎回説明していることが、ホームページには書かれていないかもしれません。その不足を一つ直すところから始めれば、依頼前の疑問に答えるページを整えられます。

月10万円なら、社内の専門知識を伝わる説明に変える

月10万円の配分例では、調査に加えて、取材や編集にも費用を使います。記事の本数を増やすだけでなく、社内にある知識を、お客様が判断できる説明にする考え方です。

  • 検索する人の目的と既存ページの確認:20,000円
  • 取材・記事・サービス説明の編集:50,000円
  • サイト上の修正作業:20,000円
  • 数字の確認と予備費:10,000円
  • 合計:100,000円

例えば、工務店なら施工できる条件、製造業なら加工できる素材や寸法、士業なら相談時に用意する資料が考えられます。これらは応用例で、特定企業の成果事例ではありません。

製造業の営業担当者が、実物の部品を見せながら加工条件を説明する場面を思い浮かべてください。ホームページでも、専門家には当たり前の条件を言葉にすると、お客様が相談の可否を判断しやすくなります。

増えた予算を、すべて記事数の増加に使う必要はありません。一つのページを深く直すか、関連ページをまとめて整えるかは、現状と見積もりで決めましょう。

記事単価だけでなく、原稿を誰が確認するか、誰が公開するかも含めて比べてください。書き終わっても、確認や公開が止まれば、お客様には届きません。

月30万円なら、制作とサイト修正を続けられる体制を整える

月30万円の配分例では、原稿制作だけでなく、サイトの修正や公開後の更新にも費用を残します。作った情報を、お客様が実際に読める状態で運用するためです。

  • 方針づくりと分析:50,000円
  • 取材、独自情報、原稿制作・編集:140,000円
  • 技術面やサービスページの修正:70,000円
  • 更新、数字の確認、予備費:40,000円
  • 合計:300,000円

大きな改修が不要なら、その費用を専門情報の確認や既存ページの更新に回す案もあります。この配分は固定の正解ではありません。

初月の作業と、毎月の作業を分ける

初期調査や設定は、毎月同じだけ必要とは限りません。初月に何を行い、その後に何を続けるのか、見積もりを分けてもらいましょう。

記事本数を中心に契約する場合も、公開できる品質、更新の担当、似た内容の記事の扱いを確認します。確認する人が足りないなら、本数を増やす前に承認の流れを整えることが必要です。

国内外3事例から、記事・案内・技術のどこに投資するか考える

ここからは、公表された国内外の事例を紹介します。いずれも、月3万円・10万円・30万円で同じ成果を出した事例ではありません。金額の予測ではなく、取り組む作業を考える参考にしてください。

モダンアルファ:専門情報と、相談までの案内を整える

革製品の修理・修復を行う株式会社モダンアルファは、支援会社の記事で2名の小規模体制と紹介されています。主力事業の低迷後、一般のお客様向けの事業に力を入れましたが、ポータルサイトへの依存があり、自社サイトが成果につながっていませんでした。

そこで、修理のプロとして役立つ情報を発信しました。「まずは自分で直したい」という疑問にも答え、記事から問い合わせへ進む案内も整えています。

バズ部は、月間CVが18件から495件になったと報告しています。CVとは、ここでは問い合わせや見積もり依頼などの行動の合計です。495件すべてが受注という意味ではありません。

比較した具体的な月、制作費、広告費、重複を除く条件は未確認です。支援会社は顧客視点の情報と案内の整備を評価していますが、各作業がどれだけ成果に寄与したかは不明です。

ミドリス:専門分野の記事と、運用で得た知識を活かす

雑草対策用品や関連情報を扱うミドリス株式会社は、従業員10名未満の企業として紹介されています。2度目のメディアづくりで、検索される言葉を調べ、読者の満足を優先して専門分野の記事を制作しました。

支援会社は、公開から約1年で月20万PV、その後2023年5月に月43万PVと報告しています。PVはページが表示された回数で、訪問人数や購入件数ではありません。

制作費、記事数、広告と検索からの訪問の割合、売上額は未確認です。参考にしたいのは、最初の運用で得た知識を次の取り組みに使った点です。外注した原稿だけでなく、顧客の疑問や改善した理由も社内に残しましょう。

国内2事例の出典:バズ部の中小企業SEO解説と事例紹介。どちらも支援会社による報告で、独立した監査ではありません。原稿資料の情報確認日は2026年10月11日です。

Saramin:検索エンジンがページを読める状態を改善する

韓国の求人サービスSaraminは、2015年にSearch Consoleを導入しました。これは、Google検索での表示やサイトの問題を確認する道具です。その後、検索エンジンがページを巡回できない問題や、同じ内容に複数のURLがある状態を段階的に改善しました。

ページの内容を検索エンジンへ伝えるためのデータも整えています。Google公式事例では、2019年の採用シーズンに、広告ではない検索からの訪問が前年比102%増、新規登録が93%増と紹介されています。

事例は2015〜2019年の取り組みを扱い、2020年4月8日に公表されました。2019年9月の繁忙期などの説明はありますが、元の実数、投資額、各作業の効果は未確認です。

Saraminの従業員数は今回の資料では確認できず、小規模企業の事例としては扱いません。日本の店舗サイトとは必要な修正が違いますが、記事を増やす前に、重要なページが検索エンジンへ届く状態か確認する考え方は参考になります。

Google検索セントラルのSaramin事例。原稿資料の情報確認日は2026年10月11日です。旧テストツールやAMPというページ形式を、現在必須の作業として勧めるものではありません。原典に表現差のある9%の数値は採用していません。

外注見積もりは、同じ作業範囲で比べる

「SEO対策一式」とだけ書かれた見積もりでは、自社に残る作業が見えません。金額を比べる前に、何が含まれるかをそろえましょう。

  • 調査、企画、取材、原稿制作、専門情報の確認
  • ページの公開、技術修正、公開後の分析
  • 修正できる回数、担当者へ相談できる範囲
  • 計測データを自社で見られるか
  • 契約終了時に何を引き継げるか

お店の改装でも、材料代だけの見積もりと、工事まで含む見積もりを同じようには比べられません。Webの外注も、料金と一緒に、誰がどこまで作業するかを見ることが大切です。

社内では、資料準備、専門情報の確認、承認、公開後の対応に使う時間を記録します。外注費が低くても、社内の作業が多ければ、全体の負担が小さいとは限りません。

検索順位や短期間の売上を保証する説明は、根拠を確かめてください。紹介された事例と自社で、規模、既存の情報、費用、期間が違うなら、その違いも質問しましょう。

毎月、費用と作業を見返して次の判断を残す

毎月の記録は、難しい報告書でなくても構いません。「何に使ったか」「何が変わったか」「次に何を直すか」がつながる形にします。

  • 実施した作業と外部への支出
  • 社内で使った時間
  • 検索からの訪問
  • 相談や受注に近い行動
  • 次に直す点

成果が小さいときは、取り組んだ期間、季節の影響、どんな人が訪れたか、説明が不足していないかを確認します。費用を増やす前や、1か月の変動だけで全面停止する前に、わかったことと不明なことを分けましょう。

新しい方法を試すなら、続ける・直す・やめる条件を先に決めます。大きな支出を避ける判断材料になれば、結果が出なかった試みも役立ちます。ただし、結論が出ないまま無期限に続けないようにします。

最初の一歩は、お客様の質問と、今のページの不足を照らし合わせることです。重要なサービスページや、よくある質問の一部を直し、その後の変化を記録しましょう。

予算配分の実際の見積もりや、各事例の社内時間、投資回収までの期間は未確認です。検索需要や既存記事との重複も数値で検証していません。確実に成果が出る期間や万能な予算比率と受け取らず、自社で実行できる範囲に合わせて調整してください。

マツイ
動画マーケティング専門家
SEO歴15年×動画制作歴13年。Web専任がいない中小企業や店舗の集客を「丸投げ」でサポートしています。登録者400万人超えのチャンネルの立ち上げ期も支援。
このブログでは、現場で培った「本当に結果が出る集客ノウハウ」を分かりやすく発信中!
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