「動画を撮りたいけれど、何を話せばよいか分からない」「話し始めると長くなってしまう」。そんな悩みはありませんか。
台本テンプレートは、話す順番を決めるためのひな形です。お店でお客様を案内するときも、困りごとを聞いてから商品を紹介すると話が伝わりやすくなります。動画でも同じように、見る人が知りたい順番で話を組み立てます。
この記事では、解説、商品紹介、対談、Vlog、YouTube Shorts、企業からの問い合わせにつなげる動画の6種類を紹介します。自分の仕事に置き換えて使える例文も用意しました。
YouTube台本テンプレートとは?
YouTube台本テンプレートは、動画で話す内容と順番を決めるためのひな形です。一字一句を暗記するための原稿ではありません。
例えば解説動画なら、次の順番で話せます。
- 視聴者の悩みを示す
- 動画で分かることを伝える
- 悩みが起きる理由を説明する
- 解決策を伝える
- 大事な点を振り返る
- 次にしてほしいことを案内する
これは、来店したお客様に「何にお困りですか」と聞き、必要な商品を案内する接客の流れに似ています。順番が決まると、話がそれにくくなります。
米国商工会議所の中小企業向けガイドでも、冒頭のつかみ、短い段落、映像を見せる場所まで考えた台本が勧められています。詳しくは米国商工会議所の動画台本ガイドをご覧ください。
台本テンプレートを使う前に決める3つのこと
1. 誰に向けた動画か
「動画を見ている人」では、相手が広すぎます。「初めてYouTubeを始める個人事業主」や「撮影はできるが、編集する時間がない講師」のように具体的に決めましょう。
地域のお店なら、「GoogleマップやSNSを使っても来店が増えない店舗」。採用動画なら、「求人広告を出しても応募前に辞退される会社の経営者」と考えられます。相手が決まると、使う言葉や例も選びやすくなります。
2. 1本で答える悩みは何か
1本の動画に、知識をすべて詰め込む必要はありません。「初めての整体で何をされるか不安」「リフォームの見積もりを比べられない」など、悩みを一つ選びます。
お客様から一つ質問されたときに、お店の全商品を説明することはないでしょう。動画も1本で一つの悩みに答える方が、見る人に伝わります。
3. 見た後に何をしてほしいか
関連動画を見る、料金を確認する、事例を読む、無料相談や来店を予約する。動画の目的に合わせて、最後に案内する行動を一つ決めます。
お店で説明を終えた後に、購入窓口や予約方法を伝えるのと同じです。動画から次の行動につなげる考え方は、SwipefileのRyan Helms氏へのインタビューでも紹介されています。
海外事例:見込み客の悩みから話を始める
商品紹介の動画でも、最初から商品の説明を始める必要はありません。まず視聴者の困りごとを示すと、話を聞いてもらいやすくなります。
Social Media Examinerで紹介されたSalma Jafri氏の構成は、次の4つです。
- 悩みを示し、続きを見る理由を作る
- 経験などを短く伝え、信頼につなげる
- 方法や実演を見せる
- 次の疑問や行動を案内する
同氏はYouTubeプランナーを紹介するとき、「前年は1年間で7本しか動画を作れなかった」という自身の悩みから話し始めています。その後、作業を整理する方法やプランナーを見せ、必要な人に完成版を案内しました。
店頭でも、お客様の悩みを聞いてから商品を紹介します。動画でも、役立つ説明の続きとして商品を見せると、紹介の流れが自然になります。事例の詳細は同記事の動画事例をご覧ください。

使う前の注意:テンプレートは穴埋めだけで終わらせない
ひな形を埋めるだけでは、どの会社でも話せる内容になりがちです。自分の仕事で実際に見聞きしたことを加えましょう。
- お客様からよく聞かれる質問
- 現場で見た失敗や成功の例
- 自社ならではの判断や考え方
例えば「動画は最初の15秒が大切です」だけでは、具体的に何をすればよいか分かりません。「最初に長い代表挨拶を入れる前に、この動画で答える悩みを伝える」と説明すれば、撮影時に試せます。
以下のテンプレートでは、[ ]の中を自社の状況に置き換えてください。普段の接客で使っている言葉を入れると、話しやすくなります。
テンプレート1:解説・使い方を伝える動画
お客様からよく聞かれる質問に答える動画です。店舗、士業、講師、制作会社など、幅広い仕事で使えます。使い方や失敗を防ぐ方法を伝えれば、初めて自社を知った人にも専門性が伝わります。
台本テンプレート
【冒頭:0〜15秒】
「[視聴者の悩み]で困っていませんか。原因は[よくある見落とし]かもしれません。この動画では、[分かること]を[数字]つ紹介します。」
【動画で分かること:15〜30秒】
「最後まで見ると、[できるようになること]が分かります。」
【背景:30〜60秒】
「[よくある行動]をしても、[問題]が残ることがあります。理由は[理由]です。」
【本編】
「1つ目は[要点]です。理由は[理由]です。例えば[具体例]があります。注意したいのは[注意点]です。」
同じ形で2つ目、3つ目を説明します。
【まとめと次の案内】
「今日のポイントは[要点1]、[要点2]、[要点3]です。[次にしてほしいこと]は概要欄からご確認ください。」
例文:リフォーム会社が見積もりを解説する場合
「リフォームの見積もりを3社から取ったのに、金額が大きく違って困っていませんか。総額だけでは、工事に含まれる内容を比べられません。この動画では、見積書で確認したいポイントを3つ紹介します。」
「1つ目は、工事の範囲です。本体価格のほか、撤去、処分、養生、配管、電気工事が含まれるかを確認してください。2つ目は、追加費用が出る条件です。3つ目は、保証と工事後の対応です。」
「見積もりを比べるための確認項目は、概要欄のページにまとめています。契約前にご覧ください。」
お客様と見積書を一緒に見ながら説明する場面を思い浮かべると、話す内容を選びやすくなります。冒頭で問題を伝え、後半で実演や手順を示す構成は、Social Media Examinerの事例でも紹介されています。
テンプレート2:商品・サービス紹介動画
商品紹介では、特徴を並べる前に「使う人の悩みがどう変わるか」を伝えます。店頭でも、商品名や機能だけを説明するより、どんな場面で役立つかを見せる方が選びやすくなるでしょう。
台本テンプレート
【冒頭】
「[視聴者の悩み]を、[望む方法]で解決したい方へ。」
【問題と解決策】
「今の[やり方]では、[手間や不安]が起きます。そこで役立つのが[商品・サービス名]です。」
【特徴と使い方】
「[特徴1]によって[期待できる変化]につながります。実際には[利用の流れ]で使います。例えば[利用場面]で役立ちます。」
【向いている人と次の案内】
「特に[対象者]に向いています。[条件]の場合は、別の方法が合うこともあります。料金や事例は概要欄をご覧ください。」
例文:動画編集サービス
「YouTubeを始めたいけれど、編集に時間を取られて本業が進まない方へ。撮影した素材を共有いただき、カット、テロップ、サムネイルまで対応する動画編集サービスがあります。」
「事前に動画の目的と視聴者を確認し、構成に沿って編集します。確認用の動画をご覧いただき、修正後にYouTube用の長い動画とShorts用の短い動画を納品します。撮影はできても、編集や投稿準備の時間が取れない会社に向いています。」
「対応範囲と料金の目安は、概要欄のサービスページをご覧ください。」
Salma Jafri氏によるYouTubeプランナーの紹介事例でも、先に課題と解決の流れを見せています。視聴者が自分で試せる方法も伝えた上で、完成版を案内しています。詳しくは商品紹介動画の海外事例をご覧ください。
テンプレート3:対談・インタビュー動画
対談は自然な会話に見えますが、質問の順番を決めておくと、視聴者が話を追いやすくなります。お客様の体験談、社員紹介、専門家との対談などに使えます。
台本テンプレート
【冒頭】
「今回は[ゲストの氏名・特徴]さんに、[視聴者が知りたいテーマ]について伺います。この動画を見ると[分かること]が見えてきます。」
【紹介】
「[氏名]さんは[活動・経験]をされています。今日は特に[テーマ]を伺います。」
- 「始めたきっかけを教えてください」
- 「その前や途中で、どんな悩みがありましたか」
- 「何に取り組みましたか。具体的に教えてください」
- 「取り組んだ後、何が変わりましたか」
- 「同じ悩みを持つ人が最初にできることは何でしょうか」
【まとめと次の案内】
「今日は[大事な学び]を伺いました。関連する事例や情報は概要欄をご覧ください。」
例文:採用動画を導入した会社へのインタビュー
「今回は、採用動画を導入された建設会社の代表に、制作前の悩みと公開後の反応を伺います。採用動画を作るべきか迷っている方は、事前に何を準備するかを考える参考にしてください。」
「動画を作る前は、採用で何に困っていましたか」「求人広告やホームページだけでは何が伝わりにくかったですか」「動画にはどんな人や仕事の場面を入れましたか」「公開後、どんな反応がありましたか」と順番に聞きます。
「制作例と、インタビューで使う質問リストは概要欄からご覧いただけます。」
対談には、人との接点を作る役割もあります
Swipefileで紹介された事例では、企業向けウェルネス事業の経営者が、大企業の担当者との接点を作るためにポッドキャストの取材を活用しました。
地域の事業者なら、工務店が住宅ローンの専門家へ話を聞いたり、観光事業者が職人や店主を紹介したりできます。動画を見た人への情報提供に加え、取材を通じた関係づくりにもつながります。

テンプレート4:Vlog・仕事の現場に密着する動画
Vlogは、現場や1日の様子を見せる動画です。ただ撮影するだけでは、初めて見る人に何を見てほしいのか伝わりません。店舗見学と同じように、案内するポイントを決めておきましょう。
台本テンプレート
【冒頭】
「今日は[普段は見えにくい仕事や場所]の裏側をお見せします。特に[気になる場面]をご覧ください。」
【背景】
「今回の目的は[目的]です。普段は[一般的なイメージ]と思われますが、実際には[意外な点]があります。」
【準備】
「まず[準備]をします。ここで大切なのは[理由やこだわり]です。」
【作業】
「次は[作業]です。[見てほしい点]に注目してください。」
【振り返りと次の案内】
「今回分かったのは[学び]です。[予約や採用などの案内先]は概要欄をご覧ください。」
例文:工務店の上棟日に密着
「今日は注文住宅の上棟日に密着します。完成後には見えなくなる構造部分を、現場でどのように確認しているかお見せします。」
「朝は図面と資材の確認から始まります。柱と梁を組み上げる場面では、金物の取り付け位置や、図面通りに施工されているかを確認します。完成すると見えなくなる部分ですが、家の安全性や住み心地に関わる工程です。」
「現場見学会の日程や家づくりの流れは、概要欄をご覧ください。」
現場の映像は、採用、営業、SNSなどにも使えます。動画をほかの用途へ活用する考え方は、米国商工会議所のガイドでも紹介されています。
テンプレート5:YouTube Shortsの台本
YouTube Shortsは短い動画です。初めて自社を知る人に、悩みへの答えを一つだけ届けたいときに使えます。店先の短い案内のように、最初から用件を伝えましょう。
最初の1〜2秒で、誰に向けた何の話かを示します。短い動画を知ってもらう入口に、長い動画を詳しく説明する場所にする考え方は、Ryan Helms氏へのインタビューでも紹介されています。
15秒の台本
【0〜2秒】「[悩み]なら、まず[結論]です。」
【3〜11秒】「理由は[理由]です。例えば[具体例]があります。」
【12〜15秒】「詳しい方法は関連動画で解説しています。」
例:「採用動画で最初に入れるべきなのは、代表挨拶ではありません。応募者は、どんな仕事を誰とするかを知りたいからです。社員の1日や現場を見せましょう。構成例は関連動画で解説しています。」
30秒の台本
【0〜3秒】「[よくある失敗]をすると、[困ること]が起きます。」
【4〜8秒】「まずは[結論]を試してください。」
【9〜23秒】「理由は[理由]です。[手順1]、[手順2]、[手順3]を確認しましょう。」
【24〜30秒】「詳しい手順は関連動画や概要欄をご覧ください。」
例:「Googleマップに動画を投稿しても来店につながらないなら、店内の紹介だけで終わっていないか確認しましょう。初めて来る人には、入口、駐車場、注文方法が分かる映像も役立ちます。作り方は関連記事で解説しています。」
60秒の台本
【0〜5秒】「[悩み]を解決するなら、[結論]が大切です。」
【6〜10秒】「この動画では[数字]つのポイントを紹介します。」
【11〜45秒】「1つ目は[要点]、2つ目は[要点]、3つ目は[要点]です。」
【46〜55秒】「つまり[一言で結論]です。」
【56〜60秒】「続きは関連動画をご覧ください。」
短い動画には、情報を詰め込みすぎないことが大切です。一つの失敗、一つのコツ、一つの質問への回答など、中心になる話を選びましょう。
テンプレート6:企業からの問い合わせにつなげる動画
企業向けのサービスでは、再生数だけでなく、相談前の不安に答えることが大切です。「自社にも必要か」「費用はどれくらいか」「何から始めるか」。こうした疑問に答える動画なら、相談前にサービスへの理解を深めてもらえます。
動画制作、Web制作、広告、士業、研修、採用支援、製造業向けサービスなどで使える形です。営業の場で何度も聞かれる質問を、動画のテーマにしましょう。
台本テンプレート
【冒頭】
「[業種や担当者]で[課題]に悩んでいるなら、まず[よくある見落とし]を確認しましょう。」
【背景】
「多くの会社は[一般的な対策]をしています。しかし[理由]によって、成果につながらないことがあります。」
【解決策】
「確認したい点は3つです。[要点1]、[要点2]、[要点3]です。」
【具体例とサービスへの案内】
「例えば[業種や状況]では、[行ったこと]によって[変化]がありました。自社の場合を整理したい方は、概要欄の[事例や相談窓口]をご覧ください。」
例文:中小企業向けYouTube支援
「企業YouTubeを始めたのに、問い合わせが来ないと悩んでいませんか。動画を見る人と、見た後に進んでもらう場所が決まっていないのかもしれません。」
「まずは、お客様からよく聞かれる質問を動画のテーマにします。次に、タイトルと冒頭で動画を見る理由を伝えます。最後に、概要欄から事例や料金、相談ページへ進めるようにします。」
「リフォーム会社なら、会社紹介に加えて『見積書で確認したい項目』を説明する動画が考えられます。自社に合うテーマを整理したい方は、概要欄のチェックリストをご覧ください。」
企業向けの取引では、見る人が少なくても、依頼を検討している人の疑問に答える動画が役立つ場合があります。Swipefileのインタビューでは、Siege MediaのRoss Hudgens氏に関し、対象を絞ったコンテンツから年間1,000万ドル規模の契約につながるという趣旨の例が紹介されています。
台本テンプレートを自然な話し方に変えるコツ
冒頭と最後の案内だけ、全文で書く
最初の15〜30秒と最後の案内は、言いたいことを文章にしておきましょう。本編は「誰に向けるか」「悩みを一つに絞る」「実例を見せる」のような箇条書きでも構いません。
接客でも、料金や注意事項は正確に伝えながら、普段の説明は相手に合わせて話します。動画にも、その方法を使えます。
声に出して、言いにくい言葉を直す
「本動画において解説いたします」は「この動画で解説します」に。「留意する必要があります」は「ここに注意してください」に変えられます。息継ぎしにくい文も短くしましょう。
見せる映像を台本に書く
話す内容の横に「ここで見積書を見せる」「ここで施工現場を映す」と書いておきます。店頭で実物を見せながら話すように、動画でも映像を使って説明できます。撮影と編集の準備もしやすくなります。

ChatGPTで台本テンプレートを使う方法
ChatGPTなどのAIに、台本の下書きを作ってもらうこともできます。ただ「YouTube台本を書いて」と頼むだけでは、自社のお客様に合わない内容になりがちです。
新人スタッフに接客を任せるときと同じように、誰に何を伝えたいかを先に渡しましょう。例えば、次の指示文を使えます。
「あなたは中小企業向けのYouTube台本を作る編集者です。初めて採用動画を作る経営者に向けて、8分程度の動画台本を作ってください。視聴者は、求人広告を出しても応募前に辞退され、動画を作るべきか迷っています。テーマは『採用動画を作っても応募が増えない会社の共通点』です。」
「会社紹介を長く話すだけでは応募者の不安が消えないこと、社員の1日の流れと本音を見せること、向いている人と向かない人を具体的に伝えることを入れてください。構成は、15秒の冒頭、動画で分かること、背景、改善点3つ、まとめ、採用動画の構成チェックリストへの案内の順にしてください。専門用語と大げさな表現を避け、確認できない数字は入れないでください。」
下書きができたら、お客様から実際に聞いた質問や、自分の現場で見た例を加えます。AIは下書きを助ける道具です。公開する内容は、自分で確認しましょう。
まとめ:目的に合うテンプレートから始めましょう
台本は、難しい文章を書くためのものではありません。お客様の疑問に、分かりやすい順番で答えるための準備です。
- 解説動画:よくある質問に答える
- 商品・サービス紹介:利用する場面を見せる
- 対談:経験や人柄を伝える
- Vlog:仕事の現場を見せる
- YouTube Shorts:一つのポイントを短く伝える
- 企業向け動画:相談前の不安に答える
最初から6種類を作る必要はありません。まずは、お客様から最もよく聞かれる質問を一つ選び、解説動画のテンプレートに入れてみてください。同じテーマから、短い動画や事例紹介にも広げられます。
海外のビジネス動画事例でも、視聴者の問題を示し、具体的な内容を伝え、次の行動を案内する流れが紹介されています。詳しくはRyan Helms氏へのインタビューをご覧ください。
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