士業のYouTube台本テンプレート3選|税理士・弁護士・行政書士が相談につなげる動画の作り方

士業のYouTube台本テンプレート3選

「YouTubeで情報発信をしたいけれど、何をどう話せばいいか分からない」
「正確に説明しようとすると、話が難しく長くなってしまう」
このような悩みを持つ税理士、弁護士、行政書士などの士業の方は少なくありません。

専門知識が豊富な人ほど、「これも説明しておかなければ」「例外も話しておかなければ」と情報を増やしがちです。
その結果、視聴者にとって難しい動画になることがあります。

動画台本は、一言一句を決めて話し方を縛るものではありません。
考え方としては、視聴者の疑問を順番に解消し、相談や問い合わせまで迷わず案内するための「設計図」です。

この記事では、士業がYouTubeで発信するときの基本的な考え方から、すぐに使える3つの台本テンプレート、相談につなげる方法まで分かりやすく紹介します。

目次

士業のYouTubeは知識を披露するより不安を整理する

法律や税務について検索している人の多くは、専門家になるために動画を見ているわけではありません。

目の前で起きている問題について、「自分は何をすればいいのか」「専門家へ相談したほうがいいのか」を知るために動画を見ています。

視聴者が抱えている不安を考える

  • 自分だけで手続きできるのか
  • 専門家へ相談するほどの問題なのか
  • 相談するといくらかかるのか
  • 自分のケースでも対応してもらえるのか
  • 相談したら怒られたり責められたりしないか

こうした不安を一つずつ整理してあげることが、士業動画の役割です。

例えば、病院へ行く前に「どんな診察をするのか」「何を持っていけばいいのか」が分かれば安心できるのと同じです。
士業の動画でも、相談前の不安を減らすことで「この先生なら相談しやすそう」と感じてもらいやすくなります。

1本の動画ですべてを説明する必要はありません。
まず全体像を理解してもらい、必要な人が次の行動へ進める状態を作ることを意識しましょう。

YouTubeのテーマは普段のお客様との会話から探す

「YouTubeで何を話せばいいのか分からない」という場合は、特別な企画を考える必要はありません。

動画のテーマは、普段の相談や問い合わせの中にあります。

初回相談でよく聞かれる質問

何度も聞かれる質問は、多くの人が同じことで悩んでいる可能性があります。

  • 着手金と報酬金の違いは何ですか?
  • 自分で申告するのと税理士へ依頼するのは何が違いますか?
  • この手続きには何が必要ですか?

誤解されやすい制度

専門家からすると当たり前でも、一般の人には正しく理解されていないことがあります。

例えば、「株式会社と合同会社についてよくある勘違い」のようなテーマです。

専門家へ相談するか迷いやすいこと

「これは自分でできるのか」「どの段階から専門家へ相談したほうがいいのか」という判断基準も動画に向いています。

業種別のテーマ例

  • 税理士:領収書の整理術、インボイス制度の基礎、副業の確定申告の基準
  • 弁護士:離婚協議の準備、交通事故に遭った直後の対応、相続放棄の注意点
  • 行政書士:建設業許可の要件チェック、飲食店営業許可の流れ、遺言書の種類

「お客様から2回以上聞かれた質問は動画候補にする」くらいの考え方でも、テーマを見つけやすくなります。

なお、法改正や制度変更など最新情報を扱う場合は、「〇年〇月時点の情報」と基準日を分かるようにしておきましょう。

台本を書く前に4つだけ決める

いきなり文章を書き始めると、途中で話が広がりやすくなります。

レストランでも、メニューを決めずに食材を買い始めると、何を作るのか分からなくなります。
動画も同じです。

まずは次の4つだけ決めてください。

  • 誰の悩みなのか:例「初めて確定申告をするフリーランス」
  • 1本で伝える結論:例「領収書はまず月ごとに分ければよい」
  • どんな具体例を使うか:例「交通費や交際費の整理方法」
  • 視聴後に何をしてほしいか:例「概要欄から確定申告チェックリストをダウンロードしてもらう」

特に重要なのが「1本で伝える結論」です。

1本の動画で何もかも説明しようとせず、「今日はこれだけ分かればOK」というゴールを1つ決めると、話がまとまりやすくなります。

テンプレート1|悩みから始める「問題直撃型」

視聴者が今困っていることを最初に示し、その解決方法を順番に説明するシンプルな型です。

確定申告、必要書類、手続きの流れなど、具体的な悩みに答える動画に向いています。

基本構成

  1. 悩みを示す
  2. 結論を伝える
  3. 理由を説明する
  4. 具体例を出す
  5. 注意点を伝える
  6. 次の行動を案内する

税理士向けの例

【悩み提示】
「開業したばかりで、領収書の整理が全くできていない。何から始めればいいのか分からない」と悩んでいませんか?

【結論】
結論から言うと、まずは「月ごとに封筒へ分ける」ところから始めます。

【理由】
最初から完璧に帳簿を付けようとすると、作業が続かなくなることがあります。
まずは領収書を月ごとに整理しておくことから始めます。

【具体例】
毎月末に仕事関係のレシートを財布から出し、「〇月分」と書いた封筒に入れます。
交通費や消耗品などの細かな整理は、そのあとで行います。

【注意点】
感熱紙のレシートは文字が消えやすいため、直射日光の当たらない場所で保管してください。

【次の行動】
業種によって経費の考え方は異なります。概要欄に「業種別・経費チェックリスト」を用意していますので、必要な方はご活用ください。個別のご相談はLINEから受け付けています。

コピペ用テンプレート

【悩み提示】「(視聴者の悩み・状況)」と悩んでいませんか?

【結論】結論から言うと、「(明確な答え・対策)」です。

【理由】なぜなら、「(その結論になる理由・背景)」からです。

【具体例】例えば、「(具体的な方法・よくあるケース)」です。

【注意点】ただし、「(例外や注意すること)」には気をつけてください。

【次の行動】個別の状況によって対応は異なります。概要欄から「(相談予約・資料請求など)」をご利用ください。

迷ったら、まずこの型から始めると台本を作りやすくなります。

テンプレート2|見るメリットから始める「PPP型」

PPP型は、最初に「この動画を見ると何が分かるのか」を伝える構成です。

Promise(得られること)、Proof(理由や根拠)、Plan(具体的な方法)の順番で話します。

許認可の取得方法、補助金の申請準備、契約書のチェックポイントなど、手順を説明する動画に使いやすい型です。

行政書士向けの例

【Promise|動画で分かること】
この動画を見れば、建設業許可の相談に行く前に「準備しておきたい情報」が分かります。

【Proof|理由】
許可取得には確認すべき要件があるため、事前に必要な情報や書類を整理しておくことが重要です。

【Plan|具体的な方法】
相談前に確認したいポイントは3つです。
1つ目は、これまでの工事の請求書や契約書の有無。2つ目は、経営業務の管理責任者になれる方の実務経験年数。3つ目は、専任技術者の要件を満たす資格証です。まずは手元にあるか確認します。

【次の行動】
「自分の経歴で要件を満たすか分からない」という方は、初回無料相談をご利用ください。概要欄のリンクから予約できます。

コピペ用テンプレート

【Promise】この動画を見れば、「(視聴者が分かること・得られること)」が分かります。

【Proof】実際の手続きでは、「(事実・根拠・失敗しやすいポイント)」が重要だからです。

【Plan】具体的に確認するポイントは〇つあります。1つ目は〜。2つ目は〜。

【次の行動】ご自身のケースについて確認したい方は、概要欄から「(相談予約・資料請求など)」をご利用ください。

士業の場合、Proofでは架空の実績や誇大な成果を使わず、確認できる事実や実際の手続きの流れを根拠として伝えることが大切です。

テンプレート3|よくある誤解を解く「常識否定型」

「〇〇だと思っていませんか?」と、よくある思い込みから話を始める方法です。

法律トラブル、相続、労働問題など、誤った思い込みによって判断を間違えやすいテーマに向いています。

ただし、視聴者を怖がらせたり、強く否定したりするのではなく、優しく認識を整理することが重要です。

弁護士向けの例

【よくある思い込み】
「トラブルが大きくなってから弁護士へ相談すればいい」と思っていませんか?

【なぜ注意が必要か】
問題が複雑になってからでは、取れる対応が限られる場合があります。

【正しい考え方】
相手の要求に違和感を持ったときなど、問題が大きくなる前に専門家の意見を確認するという選択肢があります。

【確認方法】
契約書へサインする前や、相手へ具体的な返事をする前に、一度立ち止まって法的な問題がないか確認します。

【次の行動】
この動画は一般的な内容です。個別の状況によって適切な対応は異なりますので、不安がある場合は概要欄のリンクからご相談ください。

コピペ用テンプレート

【思い込み】「(よくある誤解・思い込み)」と思っていませんか?

【なぜ注意が必要か】実は、「(その思い込みによって起こる問題)」という点に注意が必要です。

【正しい考え方】そのため、「(正しい考え方・本来確認すべきこと)」を知っておくことが重要です。

【確認方法】まずは、「(視聴者ができる確認方法)」を確認してみてください。

【次の行動】判断に迷う場合は、専門家へご相談ください。概要欄から「(相談予約など)」を受け付けています。

「あなたは間違っています」ではなく、「ここは誤解されやすいポイントです」と伝えると、士業らしい落ち着いた発信にしやすくなります。

冒頭15秒は長い自己紹介より結論を優先する

YouTubeでは、最初の部分で「自分が知りたい内容ではなさそう」と思われると、続きを見てもらいにくくなります。

そのため、動画冒頭では長い自己紹介や事務所の沿革より、「誰向けの動画で、何が分かるのか」を先に伝えます。

結論を先に伝える

「本日は〇〇について歴史から順番に説明します」ではなく、「結論から言うと、〇〇の対応方法は3つあります」のように始めます。

誰向けなのかを明確にする

「皆さんこんにちは」だけで始めるより、「今年初めて確定申告をするフリーランスの方へ」と伝えると、対象者が自分向けの動画だと判断しやすくなります。

自己紹介は短くする

自己紹介が必要なら、「〇〇を専門としている税理士の〇〇です」など短く伝え、そのまま本題へ入ります。

視聴者を責めない

「こんなことも知らないと損しますよ」と不安をあおるより、「複雑で分かりにくいですよね。一緒に確認していきます」のような伝え方のほうが安心感につながります。

動画を事務所の受付に置き換えると分かりやすいでしょう。
受付でいきなり専門用語を並べるのではなく、「今日はどのようなことでお困りですか?」と話を整理するイメージです。

相談につなげるCTAは「次に何をすればいいか」を伝える

CTAとは、動画を見た人に次の行動を案内することです。

難しい言葉に聞こえますが、お店で「ご予約はこちらです」「詳しい資料はこちらです」と案内するのと同じです。

チャンネル登録だけで終わらせない

事業につなげたい場合は、視聴後の行動として次のような案内を用意できます。

  • 事務所のWebサイトを見る
  • 初回相談を予約する
  • 公式LINEへ登録する
  • 無料資料やチェックリストを受け取る
  • 関連記事を読む

売り込みではなく「次の選択肢」として案内する

士業の業務は、相談者ごとの事情によって判断が変わる場合があります。

そのため、「この動画は一般的な内容です。ご自身のケースについて確認したい方はご相談ください」という流れなら、自然に相談窓口を案内できます。

長い動画では途中にも軽く案内する

動画が長い場合は、途中で「概要欄のチェックリストも参考にしてください」と軽く案内し、最後に相談窓口を伝える方法があります。

売り込みに見えにくい案内例

「ご自身のケースでどうなるか確認したい方は、概要欄のLINEからご質問ください。」

「今日解説した内容をチェックリストにまとめています。必要な方は概要欄からご利用ください。」

動画で全部解決しようとせず、必要な人が次の情報や相談へ進める道を作ることがポイントです。

撮影前に確認したい7つのポイント

台本ができたら、撮影前に内容を確認します。

特に士業では、分かりやすさだけでなく、情報の正確さや広告に関するルールへの配慮も必要です。

  • □ 誰に向けた動画なのか明確になっているか
  • □ 1本の動画に複数の結論を詰め込んでいないか
  • □ 「必ず」「絶対に」など結果を保証する表現を使っていないか
  • □ 所属する士業団体の広告規制やガイドラインに反していないか
  • □ 最新の法律や制度に基づいているか
  • □ 専門用語をできるだけ分かりやすい言葉へ置き換えているか
  • □ 視聴後の行動と概要欄の案内を用意しているか

制度変更などが関係する内容では、必要に応じて「〇年〇月現在」と情報の基準日も伝えます。

撮影前に内容を確認する仕組みを作っておくことが、専門家としての信頼を守ることにつながります。

動画企画シート|7項目を埋めてから台本を作る

毎回ゼロから台本を考えると、動画制作が大きな負担になります。

次の項目を先に埋めてから台本を作ると、話す内容を整理しやすくなります。

  • ターゲット:誰の、どんな悩みに向けた動画か
  • 動画のゴール:視聴後に何をしてほしいか
  • 1本で伝える結論:一言で言うと何か
  • 具体例・エピソード:どんな例を使うか
  • 注意事項:免責事項や最新情報の基準日が必要か
  • タイトル案:どんな内容か一目で分かるタイトル
  • 最後の案内:相談・資料請求・LINEなど何を案内するか

例えば、

ターゲット:初めて確定申告をするフリーランス
結論:最初は領収書を月ごとに整理する
具体例:封筒を使った整理方法
最後の案内:確定申告チェックリスト

ここまで決めておけば、台本の文章を考える作業はかなり整理しやすくなります。

台本を書く前に動画の骨組みを決めることが、分かりやすい動画を作る近道です。

顔出しが難しい場合はスライドや図解から始めてもいい

「YouTubeを始めたいけれど、顔を出すことに抵抗がある」という方もいるでしょう。

必ず顔を出さなければ動画を作れないわけではありません。

  • スライドを表示して音声で説明する
  • イラストや図解を使って解説する
  • 資料や画面を見せながら声で説明する

といった方法から始めることもできます。

顔出しには話し手の雰囲気を伝えやすいメリットがありますが、一番大切なのは、視聴者の疑問へ分かりやすく正確に答えることです。

YouTubeを相談や問い合わせにつなげたい士業の方へ

「YouTubeを始めたいけれど、毎回構成を考える時間がない」
「動画は見られているのに、なかなか問い合わせにつながらない」
このようなお悩みを持つ士業の方は、当社の「動画マーケティング無料診断」をご活用ください。

動画台本の制作から撮影サポート、WebサイトやLINEへの導線設計まで、現在の動画活用の状況に合わせて整理します。

法令や広告ガイドラインに配慮しながら、専門知識を分かりやすく届け、相談につなげるための情報発信をご提案します。

まずは現在どこで困っているのか、お気軽にご相談ください。

まとめ|専門知識を「相談前の安心」に変える

士業のYouTubeで大切なのは、難しい専門知識をたくさん話すことではありません。

視聴者が抱えている不安を整理し、「自分は次に何をすればいいのか」が分かる状態にすることです。

台本を作るときは、

  1. 誰の悩みなのか決める
  2. 1本で伝える結論を1つ決める
  3. 具体例を用意する
  4. 問題直撃型・PPP型・常識否定型から合う型を選ぶ
  5. 専門用語を分かりやすく言い換える
  6. 最後に次の行動を案内する

という順番で考えてみてください。

専門知識を「難しい説明」にするのではなく、「相談する前の安心材料」に変えることがポイントです。

最初から完璧な動画を作る必要はありません。
まずは普段お客様からよく聞かれる質問を1つ選び、短い動画から始めてみましょう。

よくある質問

顔出しをしないと信頼されませんか?

顔を出すことで話し手の雰囲気は伝わりやすくなりますが、必須ではありません。

スライドや図解を使い、分かりやすく丁寧に説明する方法もあります。
まずは自分が無理なく続けられる方法を選びましょう。

1本の動画は何分くらいがいいですか?

ショート動画なら1分以内、通常の解説動画なら3〜8分程度を一つの目安として考える方法があります。

ただし、時間を合わせるために内容を無理に増やす必要はありません。
伝えるべき内容を分かりやすくまとめることを優先してください。

毎週投稿しないと意味がありませんか?

更新頻度だけでなく、情報の正確さと視聴者に役立つ内容になっているかが重要です。

本業に支障が出るほど無理をせず、続けられるペースで発信します。

何を話せばいいのか分かりません

まず、普段のお客様から何度も聞かれる質問を書き出してみてください。

専門家にとっては基本的な内容でも、お客様が何度も質問することなら、それだけ知りたい人がいるテーマと考えられます。

動画を見てもらえても相談につながりません

視聴者にとって、いきなり個別相談を申し込むことは心理的な負担が大きい場合があります。

無料チェックリスト、関連記事、公式LINEなど、相談の一歩手前となる案内を用意する方法があります。

動画を見る → もっと詳しく知る → 必要なら相談するという流れになっているか確認してみてください。

マツイ
動画マーケティング専門家
SEO歴15年×動画制作歴13年。Web専任がいない中小企業や店舗の集客を「丸投げ」でサポートしています。某メガメディアの立ち上げにも参画。
このブログでは、現場で培った「本当に結果が出る集客ノウハウ」を分かりやすく発信中!
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