YouTubeを始めたものの、「再生数が少ない」「登録者が増えない」「問い合わせが来ない」と悩んでいませんか?
中小企業や個人事業主がYouTubeを始めると、どうしても再生数や登録者数が気になってしまいます。
しかし、ビジネスでYouTubeを使う場合、本当に追うべき数字は「再生数」ではなく「売上につながったかどうか」です。
たとえば、駅前で1万人にチラシを配っても、誰もお店に来なければ売上にはなりません。
一方で、たった100人に配ったチラシから5人が来店してくれれば、こちらのほうが商売としては価値があります。
YouTubeも同じです。
何万人に見てもらったかよりも、「自社の商哉う売としては価値があります。
YouTubeも同じです。
何万人に見てもらったかよりも、「自社の商品やサービスを必要としている人に見てもらえたか」が重要です。
海外のB2B、つまり企業向けビジネスのYouTube活用でも、何十万回も再生される動画より、毎月数人でも本気度の高い見込み客から相談が来る動画が重視されています。
この記事では、YouTube初心者の方にもわかるように、YouTubeを「動画投稿の場所」ではなく「集客や営業に使える仕組み」に変える考え方を、具体例を交えて解説します。
なぜ再生数だけでは不十分なのか
再生数とは、単純に「動画が何回見られたか」を表す数字です。
もちろん、まったく見られないよりは、多くの人に見られたほうがよいでしょう。
ただし、再生数が多いことと、売上が増えることは別の話です。
たとえば、大阪の工務店が「住宅ローンの裏ワザ」や「家づくりで後悔する人の特徴」といった動画を公開したとします。
内容によっては、数万回再生されるかもしれません。
しかし、その視聴者が大阪周辺に住んでいるとは限りません。
近いうちに家を建てる予定がある人とも限りません。
一方で、次のような動画などうしょうか。
- 大阪市で注文住宅を建てる費用|土地あり・なし��何が変わる?
- 築30年の戸建てリノベーション費用|300万円・800万円・1,500万円の違い
- 工務店選びで確認すべき質問12選|契約前に聞くこと
- 店舗改装の見積もりで追加費用が出る3つの原因
こうした動画は、数百回しか再生されないかもしれません。
しかし検索している人は、すでに家づくりや店舗改装について具体的に考えている可能性があります。
実店舗に置き換えると、「店の前を何人通ったか」よりも、「本当に商品を探している人が何人入店したか」を見るイメージです。
商売では、人の多さよりも「お客様になりそうな人が来ているか」が重要です。
再生数中心と売上中心では、見るポイントが変わります
- 再生数中心:多くの人に見てもらうことを重視する
- 売上中心:見込み客に見つけてもらうことを重視する
- 再生数中心:流行や話題になりやすいテーマを選ぶ
- 売上中心:お客様の悩み、比較、購入前の疑問をテーマにする
- 再生数中心:再生回数や登録者数で成功を判断する
- 売上中心:問い合わせ、資料請求、商談、受注まで確認する
海外B2Bでは、YouTubeを単なる「動画SNS」ではなく、24時間働く営業担当者として考える方法があります。
営業担当者であれば、お客様の質問に答え、不安を減らし、比較材料を渡し、「一度相談してみよう」と思ってもらう仕事をします。
YouTubeにも、まったく同じ役割を持たせることができます。
YouTubeは「集客装置」になる
YouTubeの大きな特徴は、動画を公開した日だけ働くわけではないことです。
InstagramやX、FacebookなどのSNSは、投稿した直後に見てもらいやすい一方、時間が経つと表示されにくくなることがあります。
一方、YouTubeには検索機能があります。
そのため、数か月前や数年前に公開した動画でも、誰かが同じ悩みを検索したときに見つけてもらえる可能性があります。
これは、一度作った看板や営業資料が、インターネット上で長く働き続けてくれるようなものです。
たとえば、税理士が次のような動画を公開したとします。
- インボイス制度について
- 会社設立について
- 法人化について
- 確定申告について
その情報を調べる人がいる限り、過去に公開した動画が新しいお客様との接点になる可能性があります。
動画から問い合わせにつながる流れ
- 見込み客が悩みを検索する
- YouTubeで自社の解説動画を見つける
- 動画を見て「この会社は詳しそう」「説明がわかりやすい」と感じる
- 概要欄や固定コメントから、資料請求・相談予約・ホームページへ進む
- 問い合わせや商談にながる
ここで重要なのが、YouTubeが「初対面の営業」を代わりにしてくれることです。
問い合わせをする前に動画を何本か見てもらえれば、お客様はすでに会社の考え方や専門性、担当者の雰囲気を知っています。
問い合わせが来た時点で、ある程度の信頼関係ができていることもあります。
海外のB2B向けYouTubeでも、お客様が実際に検索している悩みを動画にし、そこから資料、デモ、相談予約などへ案内する方法が使われています。
参考:B2B向けYouTube集客の考え方、YouTubeから見込み客を獲得する方法
再生数より先に決めるべきこと
YouTubeを始める前に、まず決めてほしいことがあります。
それは、「どんな人から、どんな相談を受けたいのか」です。
ここが曖昧なまま動画を作ると、毎回テーマがバラバラになります。
誰に見てもらいたいのかを具体的にする
「できるだけ多くの人に見てもらいたい」と考えるのではなく、まずは具体的なお客様を思い浮かべてください。
たとえば、次のような設定では少し広すぎます。
「会社経営者に向けて動画を出す」
会社経営者といっても、業種、会社規模、地域、悩み、予算はまったく違います。
そこで、次のように絞ります。
「大阪市内で採用に悩んでいる、従業員10〜50人規模の中小企業経営者」
「採用動画や会社紹介動画には興味があるが、費用対効果がわからず発注に踏み切れない人」
ここまで具体的になると、動画テーマも考えやすくなります。
- 採用動画の費用相場
- 応募が増えない会社紹介動画の共通点
- 社員インタビュー動画で聞くべき質問
- 採用動画を作る前に社内で決めること
- 中小企業が採用動画で失敗しやすいポイント
こうした動画は、動画制作に興味がない人には見てもらえないかもしれません。
しかし、採用動画を検討している会社には強く刺さります。
お店で考えるなら、誰にでも声をかけるのではなく、「この商品を探している人」に声をかけるイメージです。
動画を見たあと、何をしてほしいか決める
YouTubeでは、動画を見てもらうだけし終わらせないことも大切です。
たとえば、次のような行動につなげます。
- 無料相談を予約する
- 見積もりを依頼する
- 事例集をダウンロードする
- メールマガジンに登録する
- LINE公式アカウントに登録する
- セミナーへ申し込む
- 商品やサービスの詳細ページを見る
ただし、すべての動画で「今すぐお問い合わせください」と言う必要はありません。
まだ検討を始めたばかりの人なら、「失敗しないためのチェックリスト」や「費用相場ガイド」のほうが受け取りやすい場合があります。
最初は役立つ情報を渡し、その後で相談につなげるという流れでも問題ありません。
ただし、1本の動画で案内する行動は、多くても1つか2つに絞りましょう。
選択肢が多すぎると、視聴者は何をすればよいのかわからなくなります。

売上につながる動画テーマの選び方
ビジネスでYouTubeを使うなら、「自分たちが話したいこと」ではなく、「お客様が知りたいこと」から動画を考えるのが基本です。
難しい調査をする必要はありません。
動画のネタは、すでに日々の仕事の中にあります。
- 商談でよく聞かれる質問
- 初回相談で何度も説明していること
- 見積もり前に不安に思われること
- 成約しなかったお客様が迷っていたこと
- クレームや認識のズレが起こりやすいこと
- 競合他社と比較されること
- 購入後にお客様から喜ばれたこと
たとえば、お店で毎日のように「この商品とこちらの商品は何が違うのですか?」と聞かれるなら、それはそのまま動画テーマになります。
営業担当者が毎回同じ説明をしているなら、その説明を動画にしておけば、営業担当者の代わりに何度でも説明してくれる営業資料になります。
海外B2Bでも、営業電話や商談、デモの中で見込み客が実際に使った言葉を拾い、それをYouTubeの動画テーマへ変える方法が使われています。
参考:B2B企業がYouTubeから商談につなをる方法
初心者が優先したい4種類の動画
最初は、次の4種類から作ると考えやすくなります。
- 悩み解決型:お客様の困りごとや疑問に答える動画
- 比較型:複数の選択肢の違いを説明する
- 事例型:実際の改善例や導入例を紹介する動画
- 商品・サービス解説型:料金、流れ、対応範囲などを説明する動画
悩み解決型の例
- 初めてのホームページ制作で失敗しないための準備5つ
- YouTube運用代行の費用相場と、依頼前に確認したいこと
- 店舗集客でGoogleマップの口コミが増えない3つの原因
- 採用動画を作る前に決めるべきこと
悩み解決型は、まだサービスを購入すると決めていない人にも役立ちます。
そのため、検索から最初に自社を知ってもらう動画として使いやすい形式です。
比較型の例
- 動画編集を内製する場合と外注する場合の違い
- YouTube広告とMeta広告はどちらを先に始めるべきか
- ショート動画と長尺YouTube動画の使い分け
- 動画制作会社とフリーランス、どちらに依頼すべきか
比較動画は、すでに購入や依頼を検討している人に特に役立ちます。
自社に都合のよい結論へ無理に誘導する必要はありません。
「こういう場合はA、こういう場合はB」と正直に説明したほうが、結果として信頼されます。
事例型の例
- 採用動画を導入した企業で応募の質はどう変わったか
- 美容室のGoogleマップ対策で来店導線を見直した事例
- YouTube動画から相談につながったBtoBサービスの設計
- LP改善と動画導入で問い合わせの質を変えた事例
事例は、「本当に効果があるのか」「自分の会社でもできるのか」という不安を減らしてくれます。
成果だけでなく、導入前の課題、何を変えたのか、途中で苦労したこと、結果、向いている会社・向いていない会社まで説明すると説得力が増します。
商品・サービス解説型の例
- 当社のYouTube運用支援では何をするのか
- 採用動画制作の進め方|初回ヒアリングから公開まで
- 動画制作の見積もりに含まれるもの・含まれないもの
- 無料相談で確認する内容と、事前に準備してほしいこと
「自社サービスを説明すると営業っぽくなるのでは」と心配する方もいます。
しかし、購入を検討している人にとって、料金や流れ、対応範囲を知ることは大切な判断材料です。
売り込むのではなく、「判断しやすくするための説明」と考えてください。
視聴されるタイトルとサムネイルの作り方
どれだけ内容の良い動画を作ても、クリックされなければ見てもらえません。
YouTubeでは、多くの人が最初にタイトルとサムネイルを見ます。
そこで「自分に関係がありそう」「見れば悩みが解決しそう」と感じると、動画を開いてもらいやすくなります。
実店舗でいえば、タイトルとサムネイルはお店の看板やショーウインドウのようなものです。
どれだけ良い商品を店内に置いていても、看板を見て「何のお店かわからない」と思われれば、中に入ってもらえません。
YouTube公式でも、タイトルとサムネイルは動画内容を伝え、視聴するかどうかを判断する材料として説明されています。
参考:YouTube公式のタイトル・サムネイルに関する案内
タイトルは「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」
初心者の方は、まず次の考え方でタイトルを作るとわかりやすくなります。
「対象者」+「悩み」+「解決方法・ポイント・注意点」
たとえば、次のようなタイトルです。
- 中小企業がYouTubeで問い合わせを増やすための5つの手順
- 動画制作を外注する前に確認したい7つのポイント
- 士業がYouTubeを始めるなら最初に作るべき動画10選
- 採用動画の費用相場|予算別にできることを解説
- YouTube運用代行は必要?内製と外注の向き・不向き
格好いいタイトルより、見た瞬間に内容がわかるタイトルを優先してください。
「集客を加速させる動画戦略」よりも、「YouTubeから問い合わせを増やす方法」のほうが、何がわかる動画なのか伝わりやすくなります。
サムネイルは「見る理由」を一目で伝える
サムネイルに長い文章を詰め込む必要はありません。
スマートフォンでは小さく表示されます。
そのため、短く、大き』、わかりやすい言葉を使います。
たとえば、「採用動画の費用」を説明する動画オら、次のような言葉が考えられます。
- 採用動画、いくら?
- 30万・80万・150万の差
- 予算別にできること
- その見積もり、高すぎる?
タイトルで内容を説明し、サムネイルでは「特に気になるポイント」を強調するイメージです。
ただし、動画内容と違う大げさな表現は避けましょう。
クリックされても「思っていた内容と違う」と感じられれば、すぐに離脱されてしまいます。
最初の30秒で信頼を失わない台本
動画をクリックしてもらったあと、特に重要なのが最初の30秒です。
YouTubeでは、動画の冒頭30秒をどのくらいの人が見続けているか確認できます。
タイトルやサムネイルを見て期待した内容と、実際の動画内容が合っているかを見る大切な部分です。
長い自己紹介から始めない
よくある失敗が、最初に長い会社紹介や自己紹介をすることです。
たとえば、次のような始まり方です。
「こんにちは。株式会社○○の△△です。当社は創業20年で、これまで数多くのお客様を支援してきました。本日は……」
初めて動画を見た人が知りたいのは、会社の歴史よりも、「この動画を見れば、自分の悩みが解決するのか」ということです。
先に、視聴者の悩みや動画を見るメリットを伝えましょう。
たとえば、次のように始めます。
「YouTubeを毎週投稿しているのに問い合わせが増えない場合、動画の本数よりも“テーマ選び”が原因かもしれません。今回は、見込み客につながりにくいテーマと、相談につながりやすいテーマへの変え方を3つ紹介します。」
このあとで、短く自己紹介をすれば十分です。
初心者向けの冒頭テンプレート
次の流れで考えると、台本を作りやすくなります。
- 「○○で困っている方へ」と対象���を伝える
- 「この動画では○○を解決するための△△を解説します」と内容を伝える
- 「最後まで見ると○○が判断できるようになります」と見るメリットを伝える
- 短く自己紹介する
- 本題に入る
これは、お店に入ってきたお客様へ最初に「今日は何をお探しですか?」と声をかけるのと同じです。
いきなり店主の経歴を10分話すより、お客様が探しているものを先に案内したほうが親切です。
最初に「あなたのための動画です」と伝えることが重要です。
海外B2Bの動画設計でも、視聴者が検索した悩みを冒頭ですぐに取り上げ、「この動画を見れば何がわかるのか」を早めに示す方法が推奨されています。
参考:B2B向けYouTube動画の設計方法
動画から問い合わせへつなげるCTA設計
CTAとは、Call To Actionの略です。
日本語では「行動喚起」と呼ばれます。
難しく聞こえますが、意味はとても簡単です。
「動画を見たあと、次に何をしてほしいのかを案内すること」です。
実店舗でいえば、「ご購入はこちらです」「ご相談は受付へどうぞ」と案内する看板のようなものです。
たとえば、次のような案内があります。
- 概要欄から無料相談を予約してください
- チェックリストを無料でダウンロードしてください
- 関連する解説動画もご覧ください
- 料金ページをご確認ください
- 事例集を受け取ってください
YouTubeで集客したいのであれば、「チャンネル登録をお願いします」だけで終わらせないことが大切です。
チャンネル登録も重要ですが、それだけでは視聴者が商品やサービスについて次に何をすればよいかわかりません。
CTAは動画の内容と合わせる
動画で話した内容と、そのあとに案内するページはつながっている必要があります。
たとえば、「採用動画の費用相場」を解説した動画なら、次のような案内が自然です。
- 採用動画の見積もりチェックリスト
- 採用動画の制作事例集
- 採用動画の無料相談
- 採用動画の料金ページ
反対に、採用動画について説明したあとで、まったく関係のない「SEO対策の資料」を案内しても、興味を持ってもらいにくくなります。
CTAはどこに置けばよいのか
- 動画の中で口頭で案内する
- 概要欄の最初の2行にリンクを置く
- 固定コメントにリンクを置く
- 終了画面から次の動画やサイトへ案内する
海外のB2B向け実務でも、概要欄、固定コメント、終了画面、動画内の案内を同じ目的地へそろえる方法が使われています。
単にホームページのトップページへ送るのではなく、相談ページや資料ページなど、視聴者が次に行動しやすいページへ案内します。
参考:YouTubeから相談につなげる導線設計
ただし、動画が始まった直後から何度も営業する必要はありません。
まず役立つ情報を届け、その内容の延長として相談や資料を案内することが大切です。

何を数字で確認すればよいか
YouTube Studioを開くと、たくさんの数字が表示されます。
初めて見ると、「どこを見ればいいのかわからない」と感じるかもしれません。
最初からすべて覚える必要はありません。
まずは、次の数字を順番に確認してください。
- インプレッション:サムネイルが表示された回数
- クリック率(CTR):表示された人のうち、動画を開いた人の割合
- 冒頭30秒の維持率:動画の最初ですぐ離脱されていないか
- 平均視聴時間:どのくらい動画を見続けてもらえか
- 概要欄リンクのクリック:動画を見たあと実際に行動したか
- 問い合わせ・相談数:仕事につながりそうな人が増えたか
- 成約数・売上:最終的に事業成果につながったか
これらは、お店でいう「店の前を通った人数」「入店した人数」「商品を見た人数」「購入した人数」を確認するようなものです。
YouTubeも、動画を見られたところで終わらず、最終的に問い合わせや売上まで追うことが重要です。
クリック率が低い場合
動画の中身以前に、タイトルやサムネイルを見て「自分に関係がある動画」と思われていない可能性があります。
テーマの切り口を変える、対象者を具体的にする、サムネイルの言葉を短くするなどの改善を考えます。
クリック率は高いのに、すぐ離脱される場合
タイトルやサムネイルで期待させた内容を、動画の冒頭ですぐに伝えられていない可能性があります。
たとえば、タイトルに「費用相場」と書いているのに、最初の3分間が会社紹介だったらどうでしょうか。
価格を知りたい視聴���は離れてしまいます。
最初に「今回は価格帯と、それぞれの予算でできることを説明します」と伝えましょう。
視聴時間は長いのに、問い合わせがない場合
動画自体は役立っていても、見たあと何をすればよいかわからなぅ可能性があります。
CTA、概要欄のリンク、資料、相談ページなどを確認しましょう。
再生数は少ないのに、問い合わせが来ている場合
これは、ビジネスとしては悪い状態ではありません。
本当に悩んでいる質の高い見込み客に届いている可能性があります。
そのテーマをさらに深掘りし、関連動画を増やしたりシリーズ化したりする価値があります。
YouTube Studioでは、サムネイルが表示されてから、クリックされ、どのくらい視聴されたのかまで確認できます。
参考:YouTube Studioの分析方法(パソコン)、YouTube Studioの分析方法(Android)
サムネイルとタイトルは試して改善する
タイトルやサムネイルは、最初から完璧なものを作る必要はありません。
実店舗でも、看板やチラシを一度作って終わりではありません。
反応を見ながら「こちらの言葉のほうがお客様に伝わる」と改善していきます。
YouTubeも同じです。
YouTube Studioでは、対応しているチャンネルで、タイトルやサムネイル、両方の組み合わせを最大3案まで比較するA/Bテスト機能が使えます。
単純なクリック率だけではなく、動画がどれだけ視聴されたかも含めて、より良い案を判断する仕組みです。
参考:YouTubeのタイトル・サムネイルA/Bテストについて
同じ動画でも見せ方を変えられます
- A案:YouTubeから問い合わせを増やす方法/サムネイル「再生数より相談」
- B案:中小企業のYouTube集客|問い合わせにつながらない原因5つ/サムネイル「なぜ売れない?」
- C案:再生数が少なくても売上につながるYouTube動画の作り方/サムネイル「500回でも案件化」
比較するときに大切なのは、すべてを一度に変えないことです。
「テーマが悪いのか」「タイトルが弱いのか」「サムネイルが伝わらないのか」を分けて考えることで、次の動画の精度が上がります。
テストは失敗を探す作業ではありません。
「自社のお客様には、どんな言葉が伝わりやすいのか」を知るための作業です。
よくある失敗と改善策
再生されそうな話題ばかり扱う
流行している話題や、多くの人が興味を持ちそうなテーマは再生数を集めやすいことがあります。
しかし、自社の商品やサービスと関係のない人ばかり集まっても、問い合わせにはつながりにくくなります。
改善策:
「自社のお客様が購入前に必ず知りたがること」を優先してください。
費用、比較、失敗、導入手順、事例、よくある質問などが有力です。
会社紹介から動画を始める
視聴者が最初に知りたいのは、「この会社はどんな会社なのか」より、「この動画で自分の悩みが解決するのか」です。
改善策:
冒頭では、悩み、結論、動画を見るメリットを先に伝えます。
自己紹介や会社紹介は、そのあと短く入れましょう。
すべての動画で売り込む
毎回強く商品やサービスを勧めると、初めて動画を見る人は警戒することがあります。
改善策:
まずは役立つ情報をしっかり伝えます。
そのあとで、動画内容に合う資料、相談、事例ページなどを案内します。
CTAがない、または行き先が多すぎる
動画の最後に「ホームページ、SNS、LINE、メルマガ、無料相談、資料請求、別動画もどうぞ」と一度に案内すると、視聴者は何を選べばよいかわからなくなります。
改善策:
動画ごとに最も適した行動を1つ選びます。
- 費用の動画なら料金ページ
- 導入ノウハウならチェックリスト
- 事例動画オら相談予約
再生数だけで動画を評価する
「1,000回しか再生されなかったから失敗」と判断すると、実は仕事につながっている大切な動画を捨ててしまう可能性があります。
改善策:
再生数だけではなく、問い合わせ、資料請求、リンククリック、商談、成約まで確認してください。
YouTubeの成功は「何人に見られたか」ではなく「事業にどんな結果をもたらしたか」で判断することが大切です。

まず取り組むべき5ステップ
ここまで読んで、「やることが多くて難しそう」と感じた方もいるかもしれません。
最初から全部やる必要はありません。
まずは、次の5つから始めてください。
- 理想のお客様を1種類決める
まず、誰に向けて話すのかを決めます。「大阪市の中小企業経営者」のように広く考えるのではなく、業種、課題、状況まで具体的にします。 - よく聞かれる質問を20個書き出す
商談、電話、メール、口コミ、営業担当者との会話などから集めます。普段お客様から聞かれている質問は、そのまま動画企画になります。 - 最初の5本を選ぶ
費用、比較、失敗回避、導入手順、事例などから1本ずつ作れば、テーマが偏りにくくなります。 - 動画ごとに次の行動を1つ決める
資料ダウンロード、料金ページ、相談予約など、動画内容に合う行き先を決めます。 - 月1回、数字と問い合わせを振り返る
再生数だけでなく、クリック率、冒頭での離脱、リンククリック、問い合わせなどを見て、次の動画を改善します。
難しいマーケティングの知識がなくても、この5つなら始められます。
特に最初におすすめしたいのは、「お客様からよく聞かれる質問を20個書き出すこと」です。
たとえば、毎日のように「料金はいくらですか?」「他社との違いは何ですか?」「どのくらい時間がかかりますか?」と聞かれているなら、それだけでも動画を3本作れます。
新しいネタを無理に考える必要はありません。
普段の営業や接客で話していることを、動画に変えていけばよいのです。
まとめ:小さなチャンネルでも売上は作れる
中小企業や個人事業主がYouTubeを始める目的は、有名YouTuberになることではありません。
本当に必要としている見込み客に見つけてもらい、その人の悩みに答え、自社の専門性を伝えることです。
そして最終的に、「この会社なら一度相談してみたい」と思ってもらうことが大切です。
再生数が1万回ある動画より、500回しか再生されていなくても、毎月1件、2件と質の高い相談を生み出す動画のほうが、事業にとって価値が高いことは珍しくありません。
YouTubeは、動画を増やすほど「お客様の疑問に答えてくれる営業資産」が増えていく媒体です。
たとえば、営業担当者が毎回同じ質問に答えている会社なら、その回答を動画にしておくだけでも意味があります。
営業担当者が寝ている時間でも、休日でも、動画はお客様へ説明を続けてくれます。
最初から完璧な撮影や編集を目指す必要はありません。
まずは、お客様からよく聞かれる質問を1つ選んでください。
そして、その質問に誠実に、わかりやすく答える動画を1本作るところから始めてみましょう。
その1本が、将来のお客様があなたの会社を知り、信頼し、相談してくれるきっかけになるかもしれません。
