「TikTokを始めたいけれど、毎回撮影する時間がない」。そんなときは、以前作ったYouTube動画、スタッフへのインタビュー、商品説明、ブログ記事を見直してみましょう。新しい投稿の材料になる場合があります。
ただし、長い動画を短くするだけでは、その場面だけを見た人に意味が伝わらないことがあります。横長の映像を縦に切ると、商品や顔が画面からはみ出す場合もあります。
お店の詳しい説明資料を、店頭での短い接客に使うなら、目の前のお客様の質問に合わせて話を選びますよね。TikTokでも、元の素材から一つの質問と答えを取り出し、その動画だけで理解できる形に整えることが大切です。
まずは、一つの疑問に答えている素材を探す

素材を選ぶときは、撮影した新しさだけでなく、その部分だけを見て何がわかるかを確認します。次のような場面が候補になります。
- よくある質問に答えている場面
- 一つの作業工程を見せている場面
- 一つの商品の使い方を説明している場面
- 専門家が注意点を説明している場面
例えば、架空の美容室インタビューを考えてみます。30分の対談を丸ごと短縮するより、「来店前に整髪料を落とす必要はあるか」という質問を選ぶほうが、一つの動画としてまとめやすくなります。
短く切れそうな場所より、お客様の疑問に答えている場所を選びましょう。候補を見つけたら、後で探し直さなくてよいように記録します。
- 元のファイル名
- 使いたい場面の時間
- 取り上げる質問
- 回答の要点
- 情報が今も正しいか
- 出演者や素材の利用許可を確認できているか
初めて見る人に伝わるよう、質問と答えを組み直す

元の動画を見ていない人にも伝わるよう、説明の順番を整えます。この記事では、次の4段階で進める方法を提案します。
- 冒頭に、何について答える動画かがわかる質問を置く
- 答えの結論がわかる場面を選ぶ
- 必要な実演や図解を加える
- 内容に合った次の行動を案内する
元の動画に「先ほど説明したとおり」「こちらの場合」といった言葉があると、切り抜いた場面だけでは意味が通らないことがあります。何を指しているかがわかるように補足してください。
ブログ記事も、一つの疑問に絞ります
記事を動画にする場合も、全文をそのまま読み上げる必要はありません。取り上げる疑問を一つ決め、その答えに必要な内容を選びます。
ただし、利用条件や例外まで削ると、元の記事とは違う意味になる場合があります。短さよりも、誤解なく伝わることを優先しましょう。ここで紹介する手順は制作の提案であり、TikTokでの成果を保証するものではありません。
縦型にするときは、顔・商品・字幕の位置を確認する

横長の動画を縦型にすると、左右にあるものが画面に収まらない場合があります。中央だけを切り取る前に、見せたい人物と商品が一緒に映るかを確認しましょう。
TikTok公式の広告制作ガイドでは、縦型映像、十分な画質、画面上のボタンなどと重ならない配置が重視されています。詳しくは、TikTok公式の広告動画制作ガイドをご覧ください。
このガイドは広告向けです。通常投稿の再生数を保証する条件ではなく、見やすい画面を考える参考として使います。
画面を切り取るだけでなく、配置も変えます
- 人物の顔と商品が、必要な場面で見えているか
- 重要な字幕が画面の端へ寄りすぎていないか
- 映像と説明用の字幕を上下に分けたほうが見やすいか
- 別に撮影した商品の映像を補う必要があるか
画面上のボタンなどと重ならずに見せられる範囲は、「セーフスペース」と呼ばれます。具体的な位置は投稿や広告の形式によって確認してください。
公開前には、実際のスマートフォンで見え方を確かめましょう。パソコンでは読める字幕でも、小さな画面では読みにくいことがあります。
元の動画で使った音楽を、そのまま使えるとは限らない
再利用するときに確認するのは、映像だけではありません。元の動画に入っているBGMが、TikTokでの商用利用や広告利用にも使えるかを確認します。
TikTok公式は、一般の音楽ライブラリは商用利用向けではなく、商用活動では商用音楽ライブラリを利用する必要があると案内しています。別のオリジナル音源や利用許諾を得た音源を使う場合も、必要な許可を確認することが求められています。
詳しくは、TikTok公式の商用音楽ライブラリに関する案内をご確認ください。利用する地域、投稿先、広告で使うかどうか、個別の楽曲の条件も確認が必要です。
音楽を入れていない完成動画も残しておきます
別の投稿先でも活用するなら、BGMを入れていない完成動画を保管する方法があります。投稿先ごとに、利用条件に合う音楽を付けやすくするためです。
「YouTubeに投稿できた」「編集ソフトに入っていた」という理由だけで、TikTokでも使えるとは判断しないようにしましょう。逆に、TikTokで使える音楽が、ほかの投稿先でも使えるとは限りません。
また、出演者やお客様、制作会社との契約で、別の媒体への掲載が認められているかも確認してください。音楽と映像の両方について、利用できる範囲を整理します。
最初は一つの素材から3案を考え、1本だけ作ってみる
最初から大量に作るより、一つの素材から別々の質問を取り出し、どれを動画にするか比べてみましょう。この記事では、3案を考えてから1本を選ぶ進め方を提案します。
例えば、架空の製造業の製品説明なら、次のように分けられます。
- 選び方:どんな条件に合う製品なのかを、技術担当者の説明で伝える
- 使い方:導入後に何をするのかを、操作の実演で見せる
- 注意点:使う前に何を確認するのかを、点検映像と補足説明で伝える
この中から、想定するお客様にとって重要で、短くしても誤解が少ない1本を選びます。同じ映像に違う見出しを付けるだけでなく、答える質問に合わせて使う場面を選ぶことが大切です。
公開後は、反応と作業の負担を確認します
再生数に加えて、寄せられた質問やコメントの内容、制作にかかった時間、相談など自社が望む行動との関係を確認します。同じ作り方を無理なく続けられるかも判断材料にしましょう。
まずは、手元の動画や記事から、お客様の疑問に一つ答えている部分を探してください。BGMなしの素材と利用許可の情報も一緒に整理しておくと、次の制作を進めやすくなります。
